ほぼほぼ初心者の状態から、社会人博士課程に入学し、早いもので3年目に突入してしまいました。さてさて、私はいつ卒業できるのやら。。
入学を決めるまでの2年間や入学直後の感想も書いてありますので、よかったら読んでみてください。
D2の1月:ハワイでの発表
D2の8月に投稿した国際学会の発表のため、はじめてハワイに行ってきました。2020年8月現在、今となっては最後の海外でした。次に海外に行けるのはいつになるのやら。
発表の出来は最悪でした。完全なる練習不足でした。
発表が終わってからは、少しだけワイキキを歩きました。写真の通り、残念ながら天気は終始曇り。1月は雨季なんですね。
2月:国際学会発表オプション付きのLetterへ投稿
ハワイから帰国したのもつかの間、出そうと思っていた論文の締め切り間近でした。有休を5日ぐらい取得し、なんとか必死こいて投稿は完了しました。
国際学会発表オプション付きLetterというもので、1本の論文でLetterと国際学会の両方に投稿できるというものです。
Letterの方でアクセプトされれば、ジャーナル1本としてカウントされ、Letterがリジェクトされても、国際学会の方でアクセプトされれば、国際学会1件としてカウントされます。
このオプションの良いところは、通常のジャーナルに比べて査読が早いことです。社会人博士は時間との勝負なので、ご自身の分野にもこういったオプションないか、探してみるとよいかと思います。
3月:コロナウイルスが世界中に蔓延
3月はもはや仕事も大学の研究もコロナの影響を受け始めていました。
会社は基本在宅勤務が推奨され始め、3月末からはほとんど会社には行かないようになりました。
4月:緊急事態宣言と圧倒的リジェクト
4月の上旬に緊急事態宣言が出され、会社も完全在宅勤務になりました。
通勤時間がなくなったことで、研究の時間は確保しやすくなったのですが、家からほとんど出ないメリハリのない生活によって、創造力が失われてしまったような感覚でした。
今思えば、新しい手法のアイディアや論文のまとめかたなどは、通勤中に考えることが多かったです。通勤のために歩いたりすることが、脳を活性化させていたんだなと実感。
そして、2月に投稿したLetterの結果が返ってきました。査読コメントは以下のような感じでした。
Reviewer1:アイディアは面白いが、昨年の論文のインクリメンタルに過ぎない。
Reviewer2:英語がお粗末で論文の意味すらわかっているのか疑問。
締切に追われて、やはり私の英語力では全然だめなようです。これでも一応TOEICは835なんです。TOEICにはライティングとスピーキングがないから、博士号取得に必要な英語とは関係ないのかもしれません。
社会人博士に必要な英語力についても書きましたので、そちらもご覧ください。
【社会人博士】博士号取得に必要な英語力はTOEICスコア〇〇ぐらい? - 働きながら社会人博士を目指す企業エンジニアのブログ
ということで、国際学会発表オプション付きLetterの一方がリジェクトに鳴ってしまいました。国際学会発表オプションがアクセプトされることを祈りながら待ちます。
5月:外出しないままGW突入 12月に投稿したジャーナルがようやく返ってきた
12月31日にギリギリで提出したジャーナルの査読が5ヶ月経ってようやく返ってきました。結果はMajor Revision。
私もはじめて知ったばかりですが、論文投稿では以下のステータスを経て、掲載にいたるみたいです。
Rejected:ジャーナルとしては不十分。不採択。
Major revision:大きな修正が必要のため、コメント部分を反映して再提出。修正後の内容によってはRejectもありえる。
Minor revision:小さな修正が必要。コメント部分を反映して再提出。Major revisionに比べると修正後にRejectになる可能性は低い。
Camera ready:Acceptが決定したので、最終修正をした原稿を提出する必要がある。
Accepted:無事に採択。
ということで、大きな修正が必要で、まだまだRejectもあり得るという状態です。
いずれにせよ、いただいたコメント部分を反映して出すのみです。
頂いたコメントの内容は、数式の定義に関する質問や参考文献の追加など、些細なことから、検証実験の追加など、さまざまなコメントをいただきました。
その一部に、以下のようなコメントがありました。
Reviewer:アイディアは面白いが、実験条件がシンプルです。提案手法の限界を示すために、もっとチャレンジングな条件を試してみてはどうでしょうか。
ということで、深層学習ベースの手法を使っているのですが、データセットを作り直し、再度学習からやり直すことになりました。
また、それ以外にも、「英語の質が良くなく、文法の誤りを修正する必要がある」とのコメントもいただきました。ちゃんと英文校正サービスにも出して、自分でも見直しもしたのにこれです。
博士号取得に求められる英語のレベルは高いです。。
6月:Major revisionを再投稿
数式の定義の説明などはすぐ修正できるのですが、深層学習モデルの学習は1つのモデルあたり1〜2日かかっていたので、実験条件の変更は大変でした。1ヶ月くらいかけて、修正版を再投稿。
7月:国際学会オプションもリジェクト→査読コメントを反映し、他の国際学会へ投稿
2月に国際学会発表オプション付きLetterに投稿したのですが、オプションである国際学会の方もリジェクトされてしまいました。
1本の論文で国際学会とLetter両方に投稿できてお得ですよといったものの、どっちもリジェクトになってしまいました。
ただし、執筆した論文は消えるわけではありません。コメント部分を修正し、トップカンファレンスではありませんが、別の学会に再度投稿することになりました。
過去の自分に言いたいのは、途中でもある程度区切りを付けて、どんどん論文投稿したほうがよかったです。
今回の私のように、仮にリジェクトされたとしても、査読コメントを反映しブラッシュアップしたものを別の学会に投稿することができます。
8月:Major revisionからMinor revisionに進歩
6月に修正投稿したジャーナルの査読2回目が返ってきました。前回はMajor revisionだったステータスがMinor revisionに変更されていました。
これは期待していいのか、どうなのか。今回はマイナーな修正点だけだったので、1週間程度で再提出。
無事にアクセプトされることを祈りつつ。。
つづく。