社会人博士の深層学習ブログ

深層学習を使った環境音認識研究で、働きながら博士号を取得しました

【論文執筆】執筆途中の原稿をgitで管理し、Pocket gitで効率的にタブレットで推敲する方法

本記事では、githubを使って論文執筆を行い、タブレットを使って推敲を行う方法を紹介します。

 

この記事は以下のような方を想定しています。

① 論文やドキュメントを「2021_1224_〇〇仕様書_最終版_ver2」等の名前を付けてしまい、管理が煩雑になってしまう。特に、別のPCから作業をする可能性があるので、バージョン管理を楽に正確に行いたい。

② PC画面ではミスに気づきにくいため、印刷してじっくり読みながら推敲したいが、ゆくゆくは大量の紙ゴミになってしまう。

 

以上のような方を対象に、以下の方法を紹介します。

① 執筆中の論文をgitで管理する方法

② その論文をタブレットで閲覧、スタイラスペンでメモ書きしながら推敲する方法

 

論文を書く方はLatexを使うことが多いかと思いますが、wordやexcelを使ったドキュメントでも同じ方法で管理することができます。

 

①執筆中の論文をgitで管理

本記事では、gitの使い方自体の説明は省略しますが、執筆する論文のフォルダをgitに登録します。

※全世界に公開されてしまいますので、公開設定を必ずPrivateにしてください。

また、機密性の高い文書の場合、よりセキュアなツール等をご検討ください。そのあたりの検討は、自己責任でご検討いただければと思います。

 

f:id:ys0510:20211230140325p:plain

 

 

②執筆中はこまめにcommit, push

執筆中は、こまめにcommit, pushし、web上で管理します。

以下の図のように、変更内容のメモとともに、各バージョンをgitで管理することができます。

最大のメリットは、別のPCからでもいつでも最新版をpullすることができる点です。

 

手作業でGoogle Drive等にアップロードしていると、必ずバージョンの不整合が生じます。

常にgitに最新版をpushしておくことで、自宅のデスクトップPCでも、外出用ノートPCでも執筆作業が可能になります。

 

※繰り返しになりますが、githubへのpushに関して、公開設定や機密性の検討はご自身でよく検討してください。

 

f:id:ys0510:20211230140442p:plain

 

タブレットで閲覧、スタイラスペンでメモ書きしながら推敲する方法

①と同様に、バージョン管理を容易にするため、推敲に使用するタブレットでもgitを使用します。

f:id:ys0510:20210512222235p:plain

本記事では、Androidタブレットを想定します。

具体的には、Pocket gitというアプリをインストールします。無料ではありませんが、300円弱のAndroidアプリです。

 

通常のGitと同じようにclone, commit, pushなど一通りの機能を使うことができます。

いろいろできるのでしょうが、タブレットでソフト開発を行うわけではないので、基本的にはcloneとpullしか使いません。

 

以下は、論文執筆用のrepositoryをcloneした後の画面です。

ご覧のように、数回のタップで最新版の原稿をpullすることができます。

 

f:id:ys0510:20210512222652p:plain

 

最新版をpullした後は、原稿ファイルをタップすれば、タブレット上で原稿の閲覧を行うことができます。

 

文章の推敲を行う際は、私はペンで書き込みながら読みたいので、Pen&PDFというアプリで開きます。

 

PDF編集ができるアプリはたくさんありますが、このアプリはむしろ最小限の機能しかありません。

その分余分な設定の手間がなく、開いた瞬間から書き込むことができます。

 

 

タブレットは、ファーウェイのMediapad M5を使っています。

iPadと比べると重いのが難点ですが、付属のスタイラスペン性能がそれなりによく、価格もそこそこです。appleユーザーではないのであれば、おすすめかと思います。

 

どのタブレットでも問題ありませんが、10インチ以上のディスプレイにすることをお勧めします。

 

8インチだと、小さすぎてA4の論文は読みにくいです。10インチでもまだ足りませんが、持ち運びやすさを考えると、妥当なサイズかと思います

 

 

 

あとは、書き込んだ画面を見ながらPC上で再度修正、タブレットで推敲を繰り返します。

これで私は快適に論文の執筆ができるようになりました。

 

まとめ

本記事では、私が使っている論文執筆の方法を紹介しました。

論文に限らず、その他のドキュメントでも使える管理方法だと思いますので、参考になれば幸いです。

 

執筆中の論文でなく、世の中の論文を管理する方法についても紹介していますので、よければそちらも参考にしてください。

ys0510.hatenablog.com