本記事では、githubを使って論文執筆を行い、タブレットを使って推敲を行う方法を紹介します。
この記事は以下のような方を想定しています。
① 論文やドキュメントを「2021_1224_〇〇仕様書_最終版_ver2」等の名前を付けてしまい、管理が煩雑になってしまう。特に、別のPCから作業をする可能性があるので、バージョン管理を楽に正確に行いたい。
② PC画面ではミスに気づきにくいため、印刷してじっくり読みながら推敲したいが、ゆくゆくは大量の紙ゴミになってしまう。
以上のような方を対象に、以下の方法を紹介します。
① 執筆中の論文をgitで管理する方法
② その論文をタブレットで閲覧、スタイラスペンでメモ書きしながら推敲する方法
論文を書く方はLatexを使うことが多いかと思いますが、wordやexcelを使ったドキュメントでも同じ方法で管理することができます。
①執筆中の論文をgitで管理
本記事では、gitの使い方自体の説明は省略しますが、執筆する論文のフォルダをgitに登録します。
※全世界に公開されてしまいますので、公開設定を必ずPrivateにしてください。
また、機密性の高い文書の場合、よりセキュアなツール等をご検討ください。そのあたりの検討は、自己責任でご検討いただければと思います。
②執筆中はこまめにcommit, push
執筆中は、こまめにcommit, pushし、web上で管理します。
以下の図のように、変更内容のメモとともに、各バージョンをgitで管理することができます。
最大のメリットは、別のPCからでもいつでも最新版をpullすることができる点です。
手作業でGoogle Drive等にアップロードしていると、必ずバージョンの不整合が生じます。
常にgitに最新版をpushしておくことで、自宅のデスクトップPCでも、外出用ノートPCでも執筆作業が可能になります。
※繰り返しになりますが、githubへのpushに関して、公開設定や機密性の検討はご自身でよく検討してください。
② タブレットで閲覧、スタイラスペンでメモ書きしながら推敲する方法
①と同様に、バージョン管理を容易にするため、推敲に使用するタブレットでもgitを使用します。
本記事では、Androidタブレットを想定します。
具体的には、Pocket gitというアプリをインストールします。無料ではありませんが、300円弱のAndroidアプリです。
通常のGitと同じようにclone, commit, pushなど一通りの機能を使うことができます。
いろいろできるのでしょうが、タブレットでソフト開発を行うわけではないので、基本的にはcloneとpullしか使いません。
以下は、論文執筆用のrepositoryをcloneした後の画面です。
ご覧のように、数回のタップで最新版の原稿をpullすることができます。
最新版をpullした後は、原稿ファイルをタップすれば、タブレット上で原稿の閲覧を行うことができます。
文章の推敲を行う際は、私はペンで書き込みながら読みたいので、Pen&PDFというアプリで開きます。
PDF編集ができるアプリはたくさんありますが、このアプリはむしろ最小限の機能しかありません。
その分余分な設定の手間がなく、開いた瞬間から書き込むことができます。
タブレットは、ファーウェイのMediapad M5を使っています。
iPadと比べると重いのが難点ですが、付属のスタイラスペン性能がそれなりによく、価格もそこそこです。appleユーザーではないのであれば、おすすめかと思います。
どのタブレットでも問題ありませんが、10インチ以上のディスプレイにすることをお勧めします。
8インチだと、小さすぎてA4の論文は読みにくいです。10インチでもまだ足りませんが、持ち運びやすさを考えると、妥当なサイズかと思います
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あとは、書き込んだ画面を見ながらPC上で再度修正、タブレットで推敲を繰り返します。
これで私は快適に論文の執筆ができるようになりました。
まとめ
本記事では、私が使っている論文執筆の方法を紹介しました。
論文に限らず、その他のドキュメントでも使える管理方法だと思いますので、参考になれば幸いです。
執筆中の論文でなく、世の中の論文を管理する方法についても紹介していますので、よければそちらも参考にしてください。