博士号取得者の割合
私は社会人博士の学生として、工学博士を目指しているわけですが、はたして博士号を取得できたとして、貴重な人材になれるのか?と思い、サラリーマン経歴と博士号を持つ人材がどの程度いるのかを調べてみました。結論からいうと、
・人口100万人あたりの博士号取得者は100人(その年度において)
・博士号取得者の20%が工学博士
・博士課程在籍者の40%が社会人(おそらく全員が卒業するわけではない)
つまり、サラリーマン経験のある工学博士で見ると、およそ10万に1人の人材にはなれそうです。珍しいというだけで、貴重な人材になれるかどうかは別問題ですが、人と違うことをやるのは悪くないように思います。
データは以下から引用しました。
修士卒と博士卒の人数比
せっかくなので、修士卒だとどのくらいの人数なのかも調べてみました。博士号よりも全然多いかと思ったのですが、それでも100万人あたり500人程度しかいないみたいですね。博士号取得者の5倍しかいませんでした。
私はメーカーのエンジニアとして働いていますが、職場を見るとほとんど学士もしくは修士なので、肌感覚と合いませんね。。
修士卒の多くは企業に就職するのに対し、博士卒は大学にそのまま残る人が多いため、サラリーマンからすると博士号取得者が全然いないように見えるだけなのかもしれません。
次で博士号取得者の進路を詳しく見てみようと思います。
企業のエンジニアで見ると博士は希少
文系職も含めた全体の統計で見ると修士と博士の差が思ったほど大きくなかったですが、企業に就職する修士と博士で見ると、もっと大きな違いがあるのかもしれません。
なので、博士号取得後の進路について、「博士100人の村」を参考に検討してみました。
博士100人のうち
- 16人が医者
- 14人が大学の先生
- 20人がポスドク
- 8人が会社
- 11人が公務員
- 7人が他の分野
- 16人が無職
- 8人が行方不明か死亡
-創作童話 博士100人いる村-
無職や行方不明の部分が目立ちますが、企業に就職する人は博士号取得者の8%しかいないようです。修士卒で企業に就職する割合がわからなかたので、仮に80%ととすると、企業に就職する修士卒と博士卒は以下の割合になります。
修士卒から企業:100万人あたり500人×80%(仮)=400人
博士卒から企業:100万人あたり100人×8%=8人
自分の職場を見ても400人中8人ぐらいはいると思うので、肌感覚とも合いますね。
その8人のうち、社会人博士は40%以下なので、人口100万人あたり3人、もしくは企業エンジニア400人あたり3人ぐらいの人材にはなれそうです。
これを希少とみるかそこそこと見るか。。
結論〜人口全体で見ると超希少だけど、エンジニアとしてはそこそこ
社会人博士は、人口100万人あたり3人、もしくは企業エンジニア400人あたり3人ぐらいの希少性であることがわかりました。
これを希少と見るかそこそこと見るか。そもそも博士号に意味があるのか。それは今後の行動次第だと思っています。
まだ具体像が見えていませんが、博士課程での研究経験と工場関係の量産経験の両方を持っている人って、あまりいないのではないかなと漠然と思っています。
今は卒業することに集中しないといけませんが、卒業ができた暁には、新たなチャレンジができるよう頑張りたいと思っております!
※追記(2021年2月)
グラフの見方が間違っているのではというご指摘をいただきました。確認してみたら、たしかにそのように記載されていました。大変失礼いたしました。
そう考えると、サラリーマンの年代が25歳〜65歳くらいの40年分くらいと考えると、博士号取得者はざっくり40倍ぐらいいるのでしょうか。