よく、「あらゆる投資の中で自己投資こそ一番ハイリターンである!」と言われますが、正直、話だけ聞いていても、イマイチ実感がありません。
読書を1冊すれば、将来いくらリターンがあるのか?
運動したら、いつどこからリターンがあるのか?
今でこそ、少なくない金額と時間を社会人博士に自己投資していますが、当初は、リターンの実感がわかず、決断を躊躇していました。
まだ博士課程3年生であり、博士号の所得には至っていませんが、現時点で社会人博士という投資はリターンがあるのか?ということを考えてみたいと思います。
私の場合の話なので、全員に当てはまるかはわかりませんが、何か参考になれば幸いです。
お金の部(D3時点)
まずは、一番わかりやすい金銭面から。
支出:
学費等:約200万円(受験料や入学金等を含む)
PC等:約20万円(PC、モニター、タブレット、Office)
教科書:約10万円(ざっくり3000円×10冊)
リターン:
社会保険料:約10万円 / 年(社内公募に合格し、転勤にる通勤手当減のため)
国際学会費:約60万円(遊びではないですが、海外に行けただけでありがたい)
ということで、まだ卒業していませんが、それでも80万円 / 230万円ぐらいはすでにもとが取れたように思います。少なくとも、勉強したって何の役に立たないなんてことはありませんでした。
ただ、本当にリターンは卒業してからが勝負なので、高めた力をどのように活かしていくか、今後も考えていきたいと思います。
その他お金に換算できないメリット
その他、お金に換算するのは難しいですが、確実にリターンといえることもありました。
・社内公募による希望部署への異動
社会人博士をやっているという経験を買われ、社内公募で異動することができました。その結果、チャレンジしてみたかった研究部門での仕事に就くことができました。また、何かを行動すれば、何かが変わるということを実感できたことでもありました。
とは言っても、現状やりたい仕事ができているかというと、大きな会社なのでそうでもないのですが、自分の努力で何かが変わるという実感を得ることができ、自己効力感を高めることができたのは大きなリターンではないかと考えています。
・転勤による通勤時間の短縮
転勤したことによって、職場がかなり近くなりました。それまで往復3時間以上を通勤に費やしていたところ、1時間程度短縮することができました。通勤時間の短縮によって、「睡眠時間」「家族との時間」を増やすことができ、精神的にも体力的にも余裕が生まれました。
睡眠不足は、病気のリスクを上げますし、家族との時間ややりたい仕事への挑戦というのは、死ぬときに後悔することベスト5に入っているそうなので、金銭的なリターン以上に満足しています。
・研究活動や学会発表が新鮮で刺激的
これはもはや自己満足以外の何物でもないかもしれませんが、研究によって知的好奇心を満たし、海外で発表する。また、それを海外の人が聞いてくれるということに、ものすごく満足感を感じました。死ぬまでにやりたいことをやるという意味で、後悔しない行動が取れているのではないかなぁと漠然と考えています。
今のところ、博士号が取れたわけでもないので、直接的な収入アップがあるわけでは、卒業後はさらなるリターンにつながるようにしていければと考えております。
具体的に何をすべきか、ちゃんと練らなければいけませんが、年収が40万円でもアップすれば、5年でもとは取れると考えたら、何かしら道はあるだろうと楽観的に考えています。
まとめ
意気揚々と検討してみたはいいものの、あまり定量的には評価できませんでした。。
が、間違いなく言えるのは、何か行動を起こせば、案外すぐに何かが変わるということです。
モチベーションを高めるには、適度な難易度+素早いフィードバックと言われますが、何かを起こせば何かが変わることを知っていれば、次の行動のモチベーションとなります。
と、自分に言い聞かせて、3年で卒業できるように今年1年がんばります。