社会人博士の深層学習ブログ

深層学習を使った環境音認識研究で、働きながら博士号を取得しました

【断食健康法】断食、水風呂で増やして健康になる方法と科学的根拠〜体が若くなる技術を読んで

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今回は、「体が若くなる技術」という非常に怪しいタイトルの本です。サブタイトルは、ミトコンドリアを増やして健康になる。です。

ミドリムシダイエット的な、いわゆる眉唾ものの怪しいアンチエイジング本ではなく、ちゃんと科学的な話(だと私は思っています。)

 

いきなり結論

ミトコンドリアとは、細胞一つ一つに存在し、糖や脂肪からエネルギー源となるATPを産出する細胞小器官であるため、ミトコンドリアを活性化することで、若さを保てるというものです。ミトコンドリアを活性化するには、①運動、②空腹を感じる、③寒さを感じる、④背筋を伸ばすが重要です。

 

ミトコンドリアとは

健康関連の本にしばしばミトコンドリアが登場しますが、そもそもミトコンドリアとは何なのか。詳しくは以下の動画が参考になります。(家庭教師のトライにこんな動画があるとは。高校生物で習っていたというのも、すっかり忘れていました。)

www.youtube.com

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要するに、人間のすべての細胞の中にミトコンドリアは存在していて、体内の糖や脂肪から、すべての細胞のエネルギーを算出します。

ポイントは、「すべての」エネルギー源であるということかと私は考えています。エネルギーというと、体を動かしたりすることだけに使われるように思いがちですが、それ以外にも、傷ついた細胞の修復、古くなった細胞の除去など、あらゆることに使用されます。

そして、ミトコンドリアは、私たちが持つDNAとは別に、独自のDNAを持ち、独自に増殖します。つまり、生活習慣によって増えたり減ったりするということです。

当たり前ですが、算出されるエネルギーは、その日生きるために必要な機能から優先的に使われていきます。そのため、細胞の修復、古くなった細胞の除去などは後回しになります。修復が追いつかなくなった分だけ老化するということです。

 

ミトコンドリアと活性酸素の関係

では、もう少し具体的にアンチエイジングとの関係を見てみますと、よくアンチエイジングの話題で名前を聞く活性酸素にも関連があります。

活性酸素は、過剰な産生は細胞を傷害し、がん、心血管疾患ならびに生活習慣病など様々な疾患をもたらす要因となりますが、活性酸素の発生にもミトコンドリアが関わっています。ちなみに、この本によると、加齢臭も活性酸素によってできた過酸化脂質が原因だそうです。

動画を見ていただければわかりますが、ミトコンドリアは酸素と糖(や脂肪酸)を使って、ATPというエネルギー源を合成します。ミトコンドリアの数が少ない、あるいは質が悪いと、その過程で生じる電子によって、活性酸素が生じてしまうそうです。

活性酸素を極力発生させないためにも、活性酸素による細胞ダメージの修復にもミトコンドリアが関わっているため、ミトコンドリアの数を増やし、質を向上させることは、アンチエイジングに非常に重要な要素だといえます。

 

ミトコンドリアの増やし方

ミトコンドリアを増やすためには、以下のように、「エネルギーが不足している!」と思わせる状況を作ることが大事だそうです。

①運動

運動することで必要なエネルギー量が増えるため、筋トレならぬ、ミトコンドリアにとってもトレーニングになります。

②空腹

空腹も命に関わるエネルギー不足であるため、より効率的にミトコンドリアがエネルギーを産出する必要があります。最近流行りの断食も科学的根拠があります。

③寒さを感じる

熱というエネルギーを産出する必要があるため、これも有効だそうです。寒中水泳やサウナの後の水風呂など、気合と根性の健康理論かと思っていましたが、実は科学的根拠があったみたいです。

④背筋を伸ばす

ミトコンドリアは、生きていくために必要なエネルギーを産出するため、そのために特に必要な、脳、心臓、網膜などに多いそうです。それに次いで、物理的に大きなエネルギーが必要な大きい筋肉(太ももや背筋)に多いそうです。なので、大きな筋肉である背筋を使うという習慣を身につけることで、一日のエネルギー使用量を増やすことができるそうです。

 

まとめ

今回は、一見怪しいミトコンドリアについて書いてみました。個人的には、テレビで見る謎の健康法よりも、科学的根拠のある方法の方が、納得して取り組むことができるかなと思っています。

今回は書けませんでしたが、糖質制限ダイエットもミトコンドリアが絡んでいます。ミトコンドリアは、糖と脂肪どちらから優先的にエネルギーを産出するの?など、興味があればぜひ勉強してみてください。

本書が気になった方は、ぜひ読んでみてください。